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春の樹の花

この時期の楽しみは、散歩の途中で見る次々に咲く樹の花を見ることです。それぞれの花が、それぞれの色で、葉が出て緑になった林に彩りを添えてくれます。ハナミズキは日本でも街路樹として多く見かけます。1912年に日本から米国に贈った桜の苗がワシントンDCのポトマック河畔の桜となりました。1915年にその返礼として米国から日本にハナミズキの苗が贈られて来ました。それが日本で多くの人に好まれて各地に植えられたそうです。日本古来のミズキと同じように花が上を向いて開きます。写真のフジも日本から来たもののように見えます。植物が国境を超えて人々に好かれて...

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折り鶴

あっという間に今年も師走になりました。今年も、収まらないコロナ禍、ウクライナの戦争、繰り返す自然災害、インフレなど、心の休まらない一年でした。新しい年が皆にとって平安な年となることを祈ります。 日本の伝統手芸に折り紙があります。中でも折り鶴は人気があり、病気の平癒や世界平和の祈りとして多くの人が折っています。私も勤務している病院で来訪者や職員のために折ったり、また折り方を教える機会があります。多くの人が喜んでくださるのがうれしいです。 一昨年はBlack Lives...

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日本からの美味しい贈り物

わが家では地元の生協(Coop)に加盟して、毎週そこの畑で収穫された野菜を分けていただいています。いつも新鮮で安全で美味しいので、ありがたく楽しんで食べています。 先月は、シシトウとエダマメという、日本由来の野菜をいただきました。 日本の農家の方の努力と、日本の人々の美味しいものへのこだわりが生んだ食べ物が米国まで伝わって来たのはうれしいことです。 ごちそうさまでした。 Delicious Gift from Japan My family is a member of the local coop and purchasing...

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ふるさと

先月3年ぶりに日本に一時帰国しました。所用で東京の隣県の田舎に2週間滞在しました。毎朝夜明けと共に起きて、近所の神社にお参りに出掛けました。景色は一面鮮やかな緑で、ウグイスが「ホーホケキョ」、ホトトギスが「ホッチョカケタカ」と賑やかに歌っていました。それに参加するように時々遠くの森からキジの「ケーン、ケーン」とコジュケイの「チョットコイ」という叫びが聞こえてきました。田圃に植えられたばかりの稲が日々背を伸ばしていました。昔は都会でも郊外に行けばどこでも見られた風景で、懐かしさを感じました。ふるさとのイメージです。...

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レレレのおじさん

前回にひきつづき天才バカボンです。連載の途中から魅力的な「レレレのおじさん」が毎回登場するようになりました。彼はいつもきものを着て下駄をはいて通りを掃除しています。彼は人が通りかかるといつも「おでかけですか、レレレのレー?」と声をかけます。...

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これでいいのだ

50年ほど前、少年向け週刊雑誌に人気マンガ「天才バカボン」が連載され私も楽しく読んでいました。ギャグ満載の内容ですが、毎回事件が落着すると、バカボンのパパが、「これでいいのだ」と締めのことばを言います。必ずしもハッピーエンドでない場合にもです。このことばは仏教者にとって、ブッダの大事な教えに聞こえます。ブッダは、人生は苦である、と言いました。人が体験することは必ずしも思うようにいかないことから来るつらさを意味しています。それに対して、ものごとをあるがままに受け止めることができれば、苦から開放されるのです。「これでいいのだ」は悟りを表し...

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おかげさまで

日本では、他の人から祝福のことばをかけられたときに、返礼として、「おかげさまで」と答えることがしばしばあります。例えば、学校に合格した、就職が決まった、結婚することになった、病気から回復した、ときなどです。声をかけてくれた人が、これらの幸運をもたらすために直接支援してくれたのであれば、幸運はあなたのおかげです、と感謝していることになります。ところが、直接の支援がなかった場合にも、祝福のことばに対する感謝として「おかげさまで」と言います。何の/誰のおかげか、はっきり言わずに感謝するのです。...

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ティク・ナット・ハン師

ティク・ナット・ハン師が1月22日、95歳で亡くなられました。 現代の偉大な仏教指導者の一人で、彼の教えは世界中の多くの人々の心に届きました。 彼も華厳経のインドラ網の教えを説きました。一人ひとりが独立した存在ではなく、   他の人々、動物、植物、その他宇宙のすべてのものとつながりの中で生きていることを、「Interbeing」と表現しました。I amではなく、I inter-am、We areではなく、We inter-areなのです。人は死んでも花の中に、雲の中に、また皆の心の中に生き続けるのです。...

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インドラ網と私のひらめき

仏教はブッダ(お釈迦様)に始まりましたが、その後次第にインドからアジア各地に伝わりました。その過程で、それぞれの土地の伝統的な信仰や習慣の影響を受けて、様々に進化してきました。特にインドでは、バラモン教の神々を仏教の守護神として取り入れてきました。その代表が英雄の神であるインドラすなわち帝釈天(たいしゃくてん)です。その玉座はインドラ網と呼ばれる無限に広がる網で覆われています。その網の結び目には宝石がつけられていて、その光は他のすべての宝石に届き、またそれぞれの宝石には他のすべての宝石からの光が映っています。...

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