メンバー紹介

komura fuminobu

古村 文伸(こむら ふみのぶ)と申します。天台宗の僧侶で、チャプレン(臨床宗教師)を勤めています。

長年、日本の製造業でエンジニアをしておりました。お寺でない家庭で育ち、若い時から仏教に興味をもっていましたが、教えの内容については何も知りませんでした。20年ほど前、思い立って仏教の勉強を通信教育で始めました。その中でブッダの教えの基本が智慧と慈悲であることを知り、慈悲の実践を人生第2の仕事にしようと決意しました。具体的にはスピリチュアル・ケアの専門職であるチャプレンを目指し、そのための勉強をチャプレンの先進国である米国でしようと思い立ちました。

そこで10年ほど前に会社を退職して連れ合いとともに渡米し、以前に仕事で駐在したことのあったコロラド州にある仏教系の大学院に入学しました。そこで神学修士号をいただいたあと米国内の複数の病院で研修を積み、現在はフィラデルフィアの病院職員としてチャプレンとして働いています。この間に日本で天台宗の僧侶として得度、修行いたしました。

チャプレンは、宗教、宗派を超えて、患者さん、ご家族、または職員で、スピリチャルな苦を抱えた方に寄り添い、お話を伺い、それを肯定して受け止め(あいづちです)、その方の心を支えるのが勤めです。終末期の患者さんと、そのお世話をなさり看取られるご家族は、スピリチュアルな苦、すなわち生死が思うようにいかないことから来る心の痛みを抱えていらっしゃることがあります。私はその方の思いを傾聴してうかがい共有することで、少しでも苦が軽くなることを願っています。求められない限り、問題解決のアドバイスをすることはありません。ご自分で答えを見いだされる、また気づかれることを願っています。

チャプレンとして先入観や良し悪し、好き嫌いの気持ちを持たずに自分の心を開いて、相手の気持ちを受け止めるのは、私にとって仏道修行です。

この傾聴サービスで、皆様の心を支えることでお役に立てれば誠に幸いに存じます。

合掌

nobuko

こんにちは、ラプレツィオーサ伸子です。日本の大学病院に正看護師として勤務後、在宅ケアを学びにアメリカに留学してから、在米25年以上になります。アメリカの大学院でがん専門看護を学び、その後、在宅ホスピスナースとして20年以上、訪問看護をしています。アメリカ東海岸のペンシルベニア州、フィラデルフィア郊外で、アメリカ人の夫と、3人の子供、犬1匹と暮らしています。

フィラデルフィア近郊の日本人人口は、それほど多くはありませんが、それでも、時々日本人の患者さんにお会いすることがあります。そして、思いがけない日本人のホスピスナースの訪問に、皆さん驚かれ、日本語で話ができることを、大変喜ばれます。言語は心のふるさとです。ちょっとした気持ちのニュアンス、子供の頃に聞いた歌の一節などは、どんなに長い間英語を使っていても、なかなか伝えることは難しいものです。また、お子さんたちは日本語を話せない、という方もいらっしゃいます。

たとえ、日本語で話ができる友人や家族がいたとしても、それが重い病気や、生死に関することだと、なかなか話しづらいものです。私が日本語での傾聴サービスを思いついたのは、ある日本人のご夫婦との出会いからでした。
奥様はご自身の健康上、患者さんであるご主人を自宅で介護することができず、断腸の思いでナーシングホームに預けられました。しかし、コロナ禍で自由に面会することもできず、電話とガラス越しでの面会に限られてしまいました。戦後渡米されたお二人には、2人の息子さんがいらっしゃいましたが、どちらも遠くに住んでいて、日本語も話せませんでした。しかし、ご夫婦の間では、ずっと日本語を使われていました。ご主人は認知症がありましたが、私の日本語の話しかけには、反応されていました。また、奥さんにとって、私と日本語で話すことは、誰にも言えない、誰にもわかってもらえない彼女の葛藤や罪悪感、悲しみを、心からの言葉として、吐き出すことだったのです。

ホスピスナースという、エンドオブライフケアの専門家として、大勢の方を看取り、そのご家族を支援してきた経験を、日本人として、同じように海外に住む日本人のために活かしたい。その思いが、「あいづち」日本語傾聴サービスの誕生につながりました。少しでも、皆さんの心が軽くなるような、「あいづち」で話せて楽になった、と思っていただけるような、心を込めたサービスを目指します。

私のホスピスナースとしての経験を、日本語のブログに書いています。興味のある方は、こちらを覗いてみてください。http://gnaks.blog.fc2.com 
また、このブログの一部をまとめた本も、出版されています。「ホスピスナースが胸を熱くした いのちの物語」(青春出版社)